+++ Punkinhead パンキンヘッドについて +++
1947年シカゴにあるデパート:モンゴメリー・ウォード (Montgomery Ward)のキャラクター「赤鼻のトナカイ」に対抗しカナダのトロントにあるイートンデパート(Eaton's)のキャラクター「パンキンヘッド・サッド・リトルベア」として生まれた。作者はチャールズ・ソーソン(Charles Thorson)。クリスマスパレードに登場しすぐに人気者になった。このパンキンヘッドのキャラクター商品も沢山作られた。
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誕生
1947年、カナダのイートンデパートの宣伝部が、シカゴにあるデパート:モンゴメリー・ウォード (Montgomery Ward)に対抗し、販促の為に新しいキャラクターを探そうと特別な企画会議をしていました。ライバル社モンゴメリー・ウォードは、1939年に赤鼻のトナカイ、ルドルフをキャラクターとして採用してました。そして、店に来る子供達に配る小冊子に載り、一気に人気キャラクターとなった。その小冊子の執筆者はRobert L. May(Bob Mayって書かれている場合もある)とされている。『赤鼻のトナカイ』のお馴染みの曲は、1949年その時に書かれた物語にメロディをつけ発表されたもの。
動物は年齢層を問わず人気だし、中でも、とりわけベアが一番の人気者になると思いました。そしてそれは単に可愛いいだけではなく、ルドルフに負けず、人々の哀れみを誘うような物悲しいテディベアにしようと考えました。そして、そのキャラクターを考える仕事を、カナダの天才漫画家でアニメーションの先駆者のチャールズ・ソーソン(Charles Thorson)に依頼し、生まれたのが「パンキンヘッド・サッド・リトルベア」でした。
彼の作り出した、頭に「白い毛のかたまり」を持ついじめられっ子の小熊は、人々の同情と親しみを集め、大ヒットした。
「かわいそうな小熊」は1947年のクリスマスパレードで初めて登場し、すぐに大きな話題になりました。
パレードでのパンキンヘッドは2フィートの高さで、短いパンツをはき、体重は4ポンドで、頭のてっぺんの髪の毛は、ボサボサで目立つものでした。その姿は、人々の心を動かしヒーローとなってパレードは大成功しました。後にイートンデパートのクリスマスパレードの先頭を飾る。
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その後、ソーソンの描いたすばらしい出来の絵本が、クリスマスの商品を買うともれなく貰え、販売促進に役立った。そして、パンキンヘッドの歌やストーリーを収録したレコードも作られました。
こうしてパンキンヘッドは、当時のカナダの子供たちの心をしっかりとつかんだのです。 そして、販売促進の宣伝の目的に生まれたキャラクターでしたが、1948年からキャラクター商品が企画され、それがヒットし、イートンデパートの人気商品になりました。チャールズ・トーソンが描いた絵本「The Sad Little Bear」も発行された。
その後もパンキンヘッドはイートンデパートの人気商品であり続け、1967年には29種類に増えた。その中にはメリーソート社のいろいろなサイズや色のパンキンヘッドがある。後に、メリーソートが製造から手を引き、他社がメリーソートのパンキンヘッドと少し違う印象のパンキンヘッドのぬいぐるみを作った。
1999年、100年以上続いたイートンデパートは、その幕を閉じ、SEARS CANADAに合併吸収された後、再び一部の店舗を同名のまま、開店させました。(バンクーバー・パシフィックセンターモール内)
メリーソート社はイートンデパートの為にパンキンヘッドを作りながら、1957年にパンキンヘッドを元にデザインしたチーキーを発表した。パンキンヘッドがチーキーのデザインの原型(アンセスター オブ チーキー)。
1980年代テディベアブームが起こり、シュタイフが昔のベアのレプリカを作る中、1987年、パンキンヘッドのリバイバル品が作られた。この時、まだ、イートンデパートの著作権や商標登録の問題から、パンキンヘッドと言う名称が使えず、アンセスター オブ チーキーと名付けました。登録の切れた頃から、しばらく、パンキンヘッドと言う名前で販売されてたが、2,3年前からメリーソートのタグにパンキーと書かれている。イートン(現、SEAR CANADA)が今もパンキンヘッドの著作権を所持しているらしく、それが関係しているのかもしれない。
作者 チャールズ・ソーソン
チャールズ・ソーソン(1890-1966)は、アイスランドからカナダへ渡った移民の子としてウイニペグで誕生。
幼少の頃から絵の才能を発揮し、10代で新聞の挿絵や広告などを描く漫画家として生計を立てた。
24歳の頃、当時のカタログの多くの商品は、手書きのイラストだったので、イートンのメール・オーダー・カタログのイラストレーターとして働きはじた。
1914年、彼は最初の結婚をしたが、妻、子供、親友達、仲の良い兄弟を、5ヶ月という短い期間に亡くす不幸に見舞われ酒と女に溺れる荒れた生き方をした。
44歳の時、突然カナダを離れ、アメリカのウォルト・ディズニーに入社。そして、彼の才能が、発揮される。
彼の作り出すキャラクターのかわいらしさは、他の誰にも真似の出来ないもので、ディズニーの「白雪姫」のキャラクター・デザインを手伝う時、ガールフレンドだったアイスランド人ウェイトレスの女の子をモデルにしたと言われている。
しかし、映画のクレジットに現れるウォルト・ディズニーの名前のみで、彼の名前は出なかった。彼は自分の仕事を評価しないディズニーへの怒りなどで2年後にディズニーを去った。
彼は気に入らなければ、さっさと荷物をまとめて出て行ったと言われている。それは、
溢れんばかりの才能があり、次から次へとスタジオを渡り歩くことが出来たのから。そして、それぞれのスタジオで、色々なキャラクターのデザインに関与したと言われている。
例えばMGMでは、彼の在職中に「トムとジェリー」が作られ、その絵のタッチからソーソンの手が入っているとみられている。
フライシャー・スタジオでは「ポパイ」と「ラガディ・アン・アンド・アンディ」の再デザインを担当
テリートゥーンズでは「マイティ・マウス」のデザインにも関与したと言われている。
ワーナー・ブラザースで、「バグ」というあだ名を持つベン・ハーダウェイという人物と仕事をし、新しい兎のプロトタイプのデザインを頼まれ、描き上げた作品を持っていった時、たまたまベンが机にいなかったため、彼は「バグの兎」とメモ書きを付けた作品を机に置いていきました。
「バグスバニー」誕生の瞬間です。
しかし、彼のモデル・シートの多くは、原案にすぎず、アニメーター達がその原案を元に新しいキャラクターを練り上げた為、彼の名前は、業界内で有名でも、表に出る事は殆ど無かった。この間も生活は、女と酒に溺れ、天才でありながら恵まれない暮らしだった。
1940年代、チャーリーはネイティブ・アメリカンの少年を主人公とした「キーコ」という絵本を発表。
「キーコ」は世界中で出版され、国際マーク・トウェイン協会の名誉会員に選ばた。
この後、彼はカナダに戻り、再びイートンの為にパンキンヘッドと創作した。
しかし、その後の依頼を断り、著作権を1ドルでイートンに売り、二度とイートン仕事をしなかった。
トイランドと言う場所と登場人物の設定に限られた場合、ストーリーに新しい優れた展開の見込みが無いと判断したからだと言われている。なので4作目からは絵本のストーリーに行き詰まり感が出てくる。
チャールズ・ソーソンは、1950年代後半には筆を折り、1966年に亡くなった。
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+++ パンキンヘッドグッズ いろいろ +++ |
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パンキンヘッドの掲載されているカタログ |
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31x24㎝ / 9.5inches X 12inches
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211ページ。
イートンデパートのクリスマスカタログです。毎年発行されるカタログには、パンキンヘッドのアイテムが載っていました。
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パンキンヘッドチーキー ぬいぐるみ |
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32.5cm/13inches ・ 22.5cm/9inches
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イギリスのメリーソート社のパンキンヘッドです。
◆32.5cm/13inchesのパンキンヘッド(後)
オリジナル赤パンツ着用。織りラベル付き
◆22.5cm/9inchesのパンキンヘッド(前)
オリジナル フエルト製 赤パンツ着用(前向かって左)
織りラベル付き
◆22.5cm/9inchesのパンキンヘッド(前)
オリジナル フエルト製 ブルーパンツ着用
織りラベル付き
*当時メリーソートは、パンキンヘッドを3サイズ、16インチ13インチ9インチのパンキンヘッドを作ってました。
近年、メリーソートはアンセスターオブチーキー他、世界限定、ショップ限定、国限定など限定品のパンキンヘッドをいくつも作っている。(現代物のパンキンヘッドについてはMerrythoughtのページへ)
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パンキンヘッドチーキー ぬいぐるみ |
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作る会社が違うと同じキャラクターを作っても、素材も違えば出来も違うって感じです。パンキンヘッドと印刷されたオリジナルの赤いリボンと胸タグを付けています。この胸タグが結構可愛い。
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パンキンヘッド ロッキングチェア |
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猿か鬼の子の様な黄色いパンツを履いたパンキンが描かれている子供のままごと用の食器です。日本製の輸出品の瀬戸物です。
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パンキンヘッド ロッキングチェア |
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木製のロッキングの玩具です。1人用でしょうね。他に白地にパンキンヘッドが踊ってる様なイラストのもの、緑地で大きいパンキンヘッドの顔が描かれている物がありました。(赤いパンツのパンキンは1946-56年のもの、黄緑のパンツのパンキンは、Witney限定パンキン第一弾)
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パンキンヘッド レコード |
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パンキンヘッドストーリーとパンキンヘッドソングの入っているレコードです。
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ハンドメイド? エプロン |
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子供用エプロンです。何冊かのカタログを見ても載ってないっぽいのでピンク地のパンキンヘッドの生地で手作りだと思います。
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パンキンヘッドの生地 |
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コットンのブルー地の生地です。ピンク地とブルー地があったようです。
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キルト |
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ブルー地のパンキンヘッドの生地と刺繍のパーツを組み合わせたキルトです。
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パンキンヘッドの絵本の写真 |
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1951年にイートンデパート(カナダ)で配られたパンキンヘッドの絵本をお父さんに抱かれながら読んでもらってる女の子の写真です。可愛らしい1シーンです。(周りを切ってます。)
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パンキンヘッドの絵本 |
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1951年にイートンデパート(カナダ)で配られたパンキンヘッドの絵本です。
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